さて、今回から数度に分けて、サーキットに近似サーキットを適用していくやり方を説明していきます。考え方としてはサーキットをリーフから部分、部分に分けて近似サーキットに置き換えていくという考え方です。
そういうわけで、まずリーフから。
(i) 枝{i,j}を持つリーフをのインプットのブール変数をxijと表記するとした場合、i≠j)┌{i,j}┐を近似サーキットと定義する
次に、C=C1∨C2の時を考えます
(ii)C=C1∨C2で近似サーキットC'1,C'2が以下のように近似サーキットの論理和ですでに結ばれているとき
C'1=A=┌X1┐∨┌X2┐∨…∨┌Xr┐, C'2=B=┌Y1┐∨┌Y2┐∨…∨┌Ys┐
これを論理和で結ぶと
┌X1┐∨┌X2┐∨…∨┌Xr┐∨┌Y1┐∨┌Y1┐∨┌Y2┐∨…∨┌Ys┐
となり、r+s個のクリーク表示を論理和∨で結んだものになるためr+s≦2mである事は言えるが、r+s≦mは満たさないかもしれず、すなわち、リーフをはじめノードのサイズが元と同じにならないかもしれません。そのために次のようなことを考えます。
【ヒマワリと花つみ】
いま相異なる集合Z1,Z2,…,Zpで、Zi∩Zjがすべてのi≠jについて等しいとき、Z1,Z2,…,Zpを中心Zi∩Zjをもつヒマワリと呼びます
また、ある数p≧2を定めて、現在問題になっているノード集合の集合{X1,X2,…,Xr,Y1,Y2,…,Ys}を見ます。そのとき、もし、X1,X2,…,Xr,Y1,Y2,…,Ysの中でp個の集合がヒマワリを作っているとすれば、そのp個のノード集合をそのヒマワリの中心で置き換える、という事にします。この操作を花つみと呼ぶことにします。花つみは常にこれ以上できなくなるまですることにします。頂点の数は花つみをするたびに減りますので、高々2m回の花摘みしかできない、という事になります。
これに関する補題(ある定理の中のサブ定理のことを補題と言います)がありますが、少し難しいのでそれはまた次回説明することにしましょう。
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