竹内外史先生のご著書「PとNP」(日本評論社|絶版)をテキストにP=NP?問題について、私が勉強したことの説明をできるだけ分かりやすくするブログです。IEでは正しく表記されない場合がありますので、そのほかのブラウザで閲覧されることを推奨します
2014年10月14日火曜日
サーキットというグラフの計算量 その5
今日も今日とて早朝からがんばっていますが、何となく台風上陸との報に罪悪感を感じてしまう私。関係ないのは分っているのですが。と、とにかく、被害の無いことをお祈りするのみです。
前回はKhrapchenkoの定理の証明を証明しました。今回はこれを用いて、以下の命題を証明するということの説明を行います。
まず、AとBとが2値0か1を元とし、n個の元を持つ集合{0,1}^nの互いに素な部分集合だったという事を思い出して下さい。さらに、今回は以下のようにその互いに素な集合を定義すると
A={(x1,x2,…,xn)|Parity(x1,x2,…,xn)|=0}
B={(x1,x2,…,xn)|Parity(x1,x2,…,xn)|=1}
論理式parity(x1,x2,…,xn)が集合Aと集合Bを分離しているのは明らかです。また、
※AとBの元はそれぞれのnビット。
ゆえににAとBの1ビットの差異は
n個×(集合A(もしくはB)の元の個数)
なので、これをKhrapchenkoの定理
に代入してやると求める命題
が出てくるということになります。
意外と簡単に出てくるものですね。頭のいい人の考えることは本当に違いますねえ。
さて、次は
L(Parity(x1,x2,…,x2n)|)≦4・L(Parityx1,x2,…,xn))
という事から
L(Parityx1,x2,…,xn))≦(nの2乗)
という事を求め、今回求めた
L(Parityx1,x2,…,xn))≧(nの2乗)
と合わせ技で
L(Parityx1,x2,…,xn))=(nの2乗)
ということを説明します。(nの2乗)を
としなかったのは単に説明上の都合です。面倒だからじゃ無いですってば。
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